夏に収穫されるのに「冬瓜」、この名前は冬までもつことからと由来されるようですが、よく似た形の夕顔とごっちゃになってしまうことはありませんか?

子供に

「冬瓜と夕顔のどこが違うの?」

「味は同じなの?」

と聞かれ焦ってしまったことがあります^^;

たしかに見た目も形もよく似ているけど、では同じように料理しても大丈夫なのか気になりますよね。

今回は似てるようで全然違う

・「冬瓜」と「夕顔」の違いについて

・味や食感は?

・調理法のちがいについて

・夕顔には毒があるって本当?

など、冬瓜と夕顔の違いについてご紹介します!

冬瓜と夕顔の違い!見た目や大きさは?味は?食感は?他にどんな違いが?

冬瓜の煮物、とくにひき肉あんかけが大好きなラヴィです!

夏が旬の冬瓜、旨味をしっかり含ませて冷やした冬瓜の煮物は暑い日も食が進みますよね☆

「冬」とついているので、何となく冬野菜っぽい感じがしますが、その意味は「夏に収穫して、冬まで保存出来る野菜」ということから「冬瓜」と名付けられたのですよ!

そんな冬瓜はウリ科の仲間で、

  • 見た目:表面が濃い緑色で硬い皮
  • 形:横に長くて楕円形

種は中心にあり、輪切りにすると実の部分は白またはクリーム色。

わたが白く、中心が種とわたでしっかり詰まっているものが新鮮です。

夕顔も同じくウリ科ですが、

  • 見た目:表面が薄い黄緑色
  • 形:細長いもの(ナガユウガオ)と丸いもの(マルユウガオ)

夕顔はヒョウタンの仲間になり、輪切りにすると中身は真っ白。

ビッシリと実が詰まって実が柔らかいのも特徴です。

冬瓜も夕顔も90%以上が水分なので、加熱するととても柔らかい食感になります。

そして冬瓜の名由来にあるように、冬瓜は温度変化の少ない冷暗所で保存していれば冬まで持つことが可能なんですよ。

そう考えると、昔、冬と言えば厳しい寒さで食べ物が少なく、今のように冷蔵庫もない時代にとって「冬瓜」はとても重宝していた野菜だったのですね。

さて夕顔と言えば、皆さんもよく知っている『ある食材』として加工されていることはご存じでしょうか?

答えは「かんぴょう」

かんぴょうは、丸い形の夕顔の実を薄く細く長く削り、乾燥させて作ったものなんですね。

また夕顔は冬瓜に比べ、地域によってスーパーには多く出回っていないことが多く、漬物など加工された状態で売っていたり、その実を容器にすることもあり食用以外でも使われることもあります。

味は冬瓜も夕顔もどちらともあっさりとした味わいで、生で食べるとシャキシャキのみずみずしい食感を味わえ、加熱してつるりとした喉ごしの煮物はとても優しい食感になります。

例えば「おでんの大根」は、より時間をかけて煮込んだ方が実が柔らかくなり、出汁がよく沁みて美味しいですよね。

しかし冬瓜や夕顔は加熱時間が短かくても直ぐに柔らかくなり、味も沁みやすいのが特徴です。

そして低カロリーで、食物繊維が豊富!

身体に優しいのがウリ科の野菜の大きなポイントです。

同じウリ科のきゅうり、この匂いがダメという子供や大人も多いですよね。

克服法はこちら!

>>>きゅうりの匂いが嫌い!ニオイや苦みを消す方法と青臭い理由

冬瓜と夕顔の調理法は同じでいいの?

似たような食材なら同じように調理しても大丈夫なのかな?と気になりますよね。

基本的な調理法は冬瓜も夕顔も同じで大丈夫です。

そして冬瓜も夕顔も、実だけでなく皮も種もわたも全てが問題なく食べることができます!

なんてエコな野菜なんでしょうね!

もし皮を剥くのが手間だったり、わたや種が気にならないと言う場合は、そのまま調理しても大丈夫です。

ただ皮と実では柔らかくなる調理時間が変わるので、それぞれを生かした調理法にするのがおススメですよ。

皮を剥く場合は、ピーラーなら簡単に剥けることもできて便利です。

また皮を少し厚めに剥いて食感を活かし、きんぴらやナムルを作っても良いですね!

食卓に1品増えるうえ、ごみは減ってくれます^^

次に下ごしらえです。

鍋にたっぷりのお湯を沸かし、塩を入れて沸騰した状態のところへ、食べやすい大きさに切りそろえた冬瓜(夕顔)を入れ5~10分茹でます。

実の状態が少し半透明になり、竹串でスッと刺せる状態になれば出来上がり。

ザルにあけ冷水であら熱を取って下さい。

また電子レンジでも同じことが出来ます。 

冬瓜(夕顔)を切り分けたらラップをかけ加熱します。

竹串が通るぐらい柔らかくなったら、下茹でと同様に冷水であら熱をとって冷ましてください。

この下茹でをしてから調理することにより、独特の青臭さやアクが取り除く効果が!

さらには一度熱を加え冷ましてから調理すると、味が沁みこみやすくなるというメリットもあります。

もし煮崩れが気になるなら、面取りをしておくといいですよ。

下茹でをした状態で全部は使いきれない。

冬瓜をまるまるもらったときなど、量が多すぎて大変ですよね。

しかし下茹でした冬瓜は冷凍保存も可能です!

冷ました状態で保存袋に入れ、押しつぶされないように冷凍しましょう。

冷凍保存期間は約1ヶ月ですが、できれば早めに使い切るようにしてくださいね。

冬瓜も夕顔も大きくて一度に食べきれないことも多いので、買ってきたら下ごしらえをして、直ぐに使えるようにしておけば時短できますよ☆

下茹で冷凍した冬瓜や夕顔は、凍ったままのものを取り出して調理すればいいのでとても便利ですよ!

しょうがも冷凍保存でいつでも使えて便利ですよ☆

>>>生姜を冷凍すると栄養と効能は落ちる?最適な保存方法!

【危険!】夕顔には毒が?苦い夕顔には注意が必要

夕顔には毒がある?

そう聞いて、今まで食べていたのに…と驚く人も多いですよね。

しかし毒性があるのは、夕顔ではなく「ひょうたん」なんです!

ひょうたんと夕顔がよく似ているので勘違いされていますが、同じ品種ながら夕顔は苦みの強い毒性物質を少なく食用に品種改良されたもの。

ただ「夕顔には毒はない」はずなのですが、たまに苦みの強い夕顔に当たった場合には注意が必要です。

以下のように注意勧告もされていますよ!


ユウガオはスイカ等を栽培する際に、接ぎ木の台木として使用されることがあります。
この台木からとれるユウガオの実はククルビタシン類を多く含むことがありますので、食べるのは避けましょう。

ウリ科にはきゅうり、かぼちゃ、ズッキーニ、メロンなどがありますが、これらを食べて激しい苦みがある場合には、「ククルビタシン類」が含まれている可能性がありますので、食べないようにしてください。


引用:https://www.pref.nagano.lg.jp/shokusei/kenko/shokuhin/shokuchudoku/yugao.html

ひょうたんに多く含まれているこの毒は、「ククルビタシン」という物質。

万が一、夕顔と間違って食べてしまった場合、吐き気・下痢・腹痛など食中毒症状をを引き起こします。

中には食用ひょうたんと明記された苗のひょうたんを食べて腹痛を訴えた、自宅で採れたひょうたんを糠漬けにして食べたら嘔吐や腹痛を伴ったという食中毒事例が出ているので知らなかったではすまないですよ。

夕顔も、ひょうたんも同じ白い花が咲き、実もよく似ているので間違いやすいところも注意が必要ですね。

夕顔は冬瓜のように食べる地域も多いのですが、「かんぴょう」の方が一般的でより食べる機会も多くありませんか?

かんぴょうを漢字で表記すると「干瓢」

ひょうたんを漢字で表記すると「瓢箪」

かんぴょうは「【干した】瓢箪」という意味になんですね。

うっかり「ひょうたん」を食べてしまうと大変なことになりますので、どちらか分からなければ食べない方が賢明かもしれません!

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まとめ

冬瓜と夕顔の見た目の違いは表面から。

冬瓜は濃い緑色で硬い皮をしていますが、夕顔は薄い黄緑色です。

どちらともあっさりとした味わいをもちます。

生で食べるとシャキシャキの食感が楽しめ、煮物にすると優しいつるんとした食感になります。

調理法は、一度下茹でをしておくと青臭さやアクが抜けてより食べやすく、また一度に使い切れない場合は冷凍しておく方法がおすすめです。

夕顔は苦みを抑え改良した品種ですが、よく似ているひょうたんを食べてしまうと食中毒を発症してしまうので注意をしてくださいね。

夏が旬の冬瓜、夕顔ですが、食べたらクセになる食感ですのでぜひ食卓の登場を増やしてみてくださいね♪