三重県の志摩地方の郷土料理でちらし寿司の一種「てこね寿司」。
三重県と言えば「松阪牛」「伊勢海老」「アワビ」美味しいものがたくさんありますが、豊富な海の幸を生かした「てこね寿司」も美味しいのに【まずい】という噂が!?
志摩に住んだこともあるものとして、こんな誹謗中傷は耐えられません!
今回は、てこね寿司がまずいという噂のなぞ、伊勢志摩に行ったら食べるべきお店や家でもできるてこね寿司のレシピをご紹介したいと思います。
目次
てこね寿司はまずいの噂はなぜ?伊勢うどんとごちゃ混ぜが原因
「てこね寿司」と聞いてピンときた人、なかなか通ですね
三重県志摩地方に住んでみるまで、てこね寿司という存在を知りませんでした。しかし地元民の友人に教えてもらい食べたところ「なんじゃこりゃー!」となるぐらい美味いじゃないですかー!!
いわゆるヅケの刺身がのったちらし寿司なんですが、シンプルながらも魚介の旨味がしっかり味わえる1品♪
ですがネットでは、何やら「てこね寿司」「まずい」というワードが上がってると聞き、これは名誉回復せねばと勝手に調べました!
まずいと噂になっているのは「質の悪いてこね寿司」と「伊勢うどん」
いろいろ調べていくと、てこね寿司がまずいという噂になっているのは旅行者が「美味しくないお店で食べた口コミ」と「伊勢うどん」が原因のようです。
伊勢・志摩といえばサミットも開かれ、伊勢神宮や地中海リゾートが楽しめる観光地。サミット効果で三重県の観光人数は4000万人以上の方が訪れたという累計もでています。
観光地に行ったら地元のものが食べたくなりますよね。でも残念ながら中には観光客目当てで商売しているのか、ガッカリな食堂やお店もあるんですよね。
https://4travel.jp/travelogue/11357511
見た目で新鮮ではない事が一目瞭然なてこね寿司。案の定食べたら臭くて吐きそうに…。うどんも食べるが…。まずい…。ただの伸びきったしょうゆぶっかけうどん…。久々に金返せと思いました。
観光地あるあるですが、このお店は他でもあまり良いレビューを受けていません。
Σ( ̄ロ ̄lll)ガーン
名物を観光地だからとぼったくるなんて。。せっかく地元飯を楽しみに来て高いし美味しくないとなるとガッカリですよね。
そしてもう1つの原因は『「伊勢うどん」のレビューとごちゃ混ぜになっている』ということがあるようです。
伊勢うどんは聞いたことありますか?
こちらも伊勢名物で、古くは江戸時代以前より伊勢の地に住む農民がすぐにたべられるよう、うどんに”味噌のたまり”をかけねぎだけあしらえたものを改良したとされています。
伊勢うどん
— 近藤@うちぶー🦊アラフォー (@uchibu_1) March 28, 2023
いただきました😋💗 pic.twitter.com/VAv6bi4Y40
この昔ながらのうどんを江戸時代に広めた伊勢うどん屋が、神宮へ長旅してきた人へ向け消化しやすくなるよう「うどんを柔らかくゆでた」とされる説と、伊勢神宮を参拝する客にすぐに提供できるよう茹で時間を気にしないコシのないうどんが最適だった説があります。
しかしこの『コシのないうどん』が賛否両論に。
伊勢うどんが美味しくないという人と伊勢うどん大好き・美味いという人に別れ、さらには多くの食堂やレストランで「てこね寿司&伊勢うどんのセット」を提供するところが多く、てこね寿司がまずいという噂が飛び交ってしまったんです( ;∀;)
伊勢うどんは本当にコシがないので、さぬきうどん信者の管理人としては物足りないのですが、コレはこれで『伊勢うどん』という食べ物として濃い目のたまり醤油ダシで好きですよ☆
今日は地元の友達と三重の伊勢の方にあるおかげ横丁に行ってきました!
— よすけ〜 (@K_YOSUKE_ea) 2019年6月15日
伊勢うどんめちゃ美味しかったし
この後食べた松坂牛の串肉も気絶するほど最高だったぜ! pic.twitter.com/H2Rqm6mVkU
初めての伊勢うどん。
— アキ (@attttan) 2019年6月15日
想像通りだったけど嫌いじゃないw pic.twitter.com/NYoWLW7mS8
つ、なう。
— 辛坊治郎 公認【辛坊の旅N】 (@JiroShinbo_tabi) 2019年6月15日
それにしても、つ、って、どうよ(^.^)
全国各地を回っていると、ペットボトルのお茶も色んな種類があって、それぞれやっぱり微妙に味が違い楽しいです。
私、「伊勢うどん 」はコシがなくてイマイチな印象ですが、伊勢茶は👍 pic.twitter.com/qv2G2Ie08s
辛坊さんは好きじゃなかったようです^^;
美味しいてこね寿司を食べるなら?おすすめ7店☆
せっかく伊勢志摩に行くなら美味しいてこね寿司を食べてていただきたい!
ほとんどのお店では外れはないはずなのですが、観光客でにぎわうお店から地元民の集うお店まで7店舗を厳選してみました☆
伊勢神宮参拝しながらおかげ横丁で堪能するのもよし、車で観光スポットを回れる、というのであれば志摩エリアまで足を運んで美しい英虞湾とともに楽しみたいですね!
➀志摩市浜島「プリンス」
志摩市も結構穴場あるんですよ✨車ならあちこち回れます🎶🚗💨🎶スペイン村は外して、景色なら横山展望台で鰻が食べたいなら、大王崎の『しまや』志摩の郷土料理『てこねすし』なら浜島の『プリンス』このお店はmiさんにこっそり教えます🎵 pic.twitter.com/7lIUimt4Fc
— はるちゃん (@haru04140725) 2018年4月12日
②伊勢市「すし久」
伊勢神宮の「すし久」でてこね寿司!うまかった!Σd(゚д゚,,★) pic.twitter.com/TFH1KBtbew
— ひめおかざき (@himeo5) 2019年6月15日
③伊勢市「野あそび棚 」
野遊び棚で伊勢うどんとてこね寿司頂いてきました😋
— 松島史奈 (@fumina0315) 2019年4月14日
伊勢うどんもちもちでてこね寿司もタレとカツオの相性◎で美味しかったです💕
ええじゃないか。で紹介させて頂いたお重も4月になってまた新しくなってました✨🌸#てこね寿司#伊勢うどん#野遊び棚#おかげ横丁 pic.twitter.com/EjRwJAzZXG
➃伊勢市「勾玉亭」
今日は主人のバイクで伊勢神宮へ
— きりちゃん💛💚感謝カンゲキ雨嵐💙❤💜 (@sinkiriO) 2019年4月6日
平成感謝の記帳もし勾玉を頂きました。
お昼ご飯は伊勢うどんとてこね寿司を食べました。 pic.twitter.com/RK7Trm8Uz6
⑤鳥羽市「七越茶屋」
三重県鳥羽市の老舗うどん屋『七越茶屋』定番の「てこね寿司膳・梅」は言わずと知れた三重の郷土料理伊勢うどんとてこね寿司を一度に堪能できます!たまり醤油のダシが絡んだコシのある自家打ち麺とタレに漬け込んだ鮪の味は絶品でした🙌🏻#七越茶屋 #鳥羽 #三重 #伊勢うどん #てこね寿司 pic.twitter.com/ikJmZja11o
— Kain🐾 (@gourment_master) 2017年5月25日
⑥志摩市志摩町「寿司音」
てこね寿司食べに来ました♪さざえのつぼ焼きが付いて1700円です。y @ 寿司音に写真つきタッチ! http://t.co/K9e2UYP3dN pic.twitter.com/lxwQ4vKhWa
— 小太郎母 (@komiyu18) 2013年9月28日
⑦志摩市阿児町「磯っ子」
めしテロ。志摩のてこね寿司。#伊勢志摩 #磯っ子 pic.twitter.com/CgUGTVUYIq
— GrassRiver (@pu_pudding) 2019年1月17日
もっといろいろなお店が知りたい!
そんな方には志摩商工会が配布する「志摩のてこね寿司」が食べられるMAPでぜひ確認してみてください♪
家でも簡単に!てこね寿司レシピ
てこね寿司は新鮮な魚介があればすぐに出来てしまうほど簡単!
伊勢志摩に行くことができない、そんな人でも家で簡単にまぐろやカツオのサクでてこね寿司がすぐに出来てしまいますよ☆
【簡単】てこね寿司レシピ
【材料】
- かつお(または、まぐろ)1サク
- すし飯 2合分
- 錦糸卵(トッピング)お好みで
- 大葉(トッピング)お好みで
- ガリ(トッピング)お好みで
- 白ごま(トッピング)お好みで
【漬けダレ】
- 醤油・酒・みりん 各50cc
- しょうがのしぼり汁 小さじ1
➀漬けダレを鍋に計量して一煮立ちさせ、火を止めたらしょうが汁を加えて冷ます。
②漬けダレが冷めたら、かつおを薄めにスライスしタレに浸す。(20分~2時間ほどお好みで)
③その間にすし飯やトッピングを用意する。錦糸卵と大葉は千切りにして、白ごまは炒っておく。
➃すし飯に漬けダレ(大さじ2)を加え、さっくり混ぜる。
⑤すし桶や皿にすし飯・錦糸卵・大葉・ヅケの順にのせ、ゴマを振りガリを添える。
すし飯を混ぜる時は、しゃもじでもOKですが伝統的に「手」でこねるよう混ぜてみてもいいですね。
↓もっと簡単♪通販でもてこね寿司を購入できますよ↓
まとめ
てこね寿司がまずいという噂、が調べたところ「残念な食堂で食べてしまった」と「伊勢うどん」を好きじゃない人のレビューとごちゃ混ぜになってしまった、この2つが原因と考えられます。
伊勢志摩に住んだこともありますが、てこね寿司は絶品でしたし、いまでも家で作るぐらい好きですよ☆
伊勢志摩は景色も良く美味しいものもたくさんあるところなので、1度はぜひ訪れてみてください!
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>>>じゃがいもの中の黒い塊や空洞は何?茶色い筋は食べられる?じゃがいもが変色する理由
こんにちは。
手こね寿司は過去5回ほど食べましたが、最後の2回某民宿で食べたものは大変美味しかったが、その前3回ほどはムチャ不味かったです。まずい店の手こね寿司は鮮度が悪く、本当に気分が悪くなるものでした。
伊勢うどんはコシがなく、出汁を取ってないので美味しいと思ったことがありません。
Lisa様
ご訪問ありがとうございます!
てこね寿司の当たり外れに遭われたのですね。
美味しいのをもっと広まればいいのですが。
伊勢うどんは好みがはっきりしますので^^;
残念です。
ラヴィさん、こんにちは。
手こね寿司は当たり外れ激しいですね。元々魚のアラ料理みたいなものだから、まずいものを出す店は不良品入れても分からないって発想なんでしょうね。
伊勢うどんに限らず、うどん屋さんって薬味を見たら、その店の姿勢がわかります。駄目な店はムチャ古いSBの一味を使っていて、瓶を見れば何か分からない虫がいます。薬味、醤油、割り箸を入れる入れ物がありえないほど汚い・・・良い店はちゃんとした七味か山椒を使っています。
Lisa様
ご返信ありがとうございます!
>>まずいものを出す店は不良品入れても分からないって発想なんでしょうね。
観光地の田舎に行けば行くほど、こういった傾向はありますよね。
分かるわ!って言ってやりたいけど^^;
駄目な店と良い店の見分け方、とても参考になります。
確かに、美味しくて客回転が早ければ賞味期限の切れた香辛料を使う間もなく新しく交換されますからね。
何か分からない虫が入っていたら恐怖ですね
カツオの醤油漬けを使った「てこね寿司」は、絶対に一度は食べるべき一品です。
しかし残念な事に、観光客相手の海老カニ鯛等をふんだんに入れた、見掛けだけのボッタクリが横行している事も事実です。 しかも大抵は、「名物に旨い物無し」を地で行く様な、ガッカリ料理です。
私が寿司屋で食べる時は、カツオ、大葉、白胡麻をマシマシで頼みます。 勿論、割増料金です(笑)
ズンべさん。
コメントをありがとうございます。
手捏ね寿司の美味しいお店は美味しいのですが、観光地だけにボッタクリ店もあるのは残念ながら事実ですよね。
割り増し料金でもカツオや大葉の増し増しは美味しそう!
記事面白かったです。自分の関心の的はうどんや寿司以前の部分にあり、味を評価する際の注意点が3つ考えられます。
・コスパ基準で捉えているかどうか
高い物は美味しく安い物は不味いのは当然ですよね。ラーメン屋の1000円のラーメンの味に対する漠然とした期待度が80%、100円のカップ麺に対する期待度が50%とします。コスパ基準で評価する場合、前者を食べてみて80%の味だと思ったら五段階評価で3点、後者も50%だったら同じく3点になるでしょう。コスト関係なしに単純に味の良し悪しで評価すると前者は4点、後者は2点くらいになるでしょう。食べログやグーグルマップのような大まかな採点方法だと両者の区別がなく、客観的な人(≒よく自炊して食材の細かいコストを意識してる人≒贅沢を嫌う人、また物価の異なる多くの国地域に長年住んだ事がある人)は前者のコスパ重視の評価をし、主観的な人(食べる事には興味あるけど料理には興味ない人、小金持ち、飲食業以外のプチ成功者で物事を見下しがちな人)は後者の絶対的な評価をしやすいと思います。例えば500円程度で食べられる牛丼やうどん、ファストフードの大手チェーン店で4点以上がつく事は滅多にありませんが、コスパ重視で評価したら現状より高めになると思います。
東南アジアのような日本より物価が低い国に旅行した場合、多くの日本人短期観光客は現地料理を美味しいと言います。それはまず大部分が日本人筆者によって日本語で書かれたガイドブックや観光サイトをなぞる旅行であり、日本人の味覚と懐具合に偏らせた情報にさほどハズレがあるわけもないし、交通の便も良く物価も現地としては高めな都市部で金持ち日本人向けの店ばかり回っていれば口に合わない物にさほど遭遇するわけもないし、長期滞在しているわけでもないので日本人の口に合わない食文化地域やジャンルとの接点も少ないのもありますが、現地を高評価する一番の動機は安さにあると思います。インドのカレーが現地で100円だから美味しいという記憶を持って帰国するけど、日本で近所のインドカレー屋で1000円してたら口はどれだけ満足していようがコスパを考えた満足度は高くはなく、行ってもせいぜい年に一度程度でしょう。またその計算には現地人にとっての100円は日本人にとっての1000円かもしれない事なんて9割方含まれていません。他国に旅行している際はほとんどの人が自分の小遣いと現地の物価だけを比較要素にしていて、現地人にとってその店のコスパはどうなのかまでは思い至らず(漠然と気にはするんだろうけど調べるのが面倒臭い→結局興味が無い、探求心は大きくない)、その視点から美味しい不味いを評価する事もありません。そういう人は日本の外食店も日本より物価が低い国から訪れる他国人に言わせれば「高すぎて問題外」「日本人は食べ物高くて可哀想」などと思われている事にも想像が至らないだろうし、ましてそれに対して「日本のエンゲル係数はアメリカよりは高いけどあなたたち途上国に比べたらよほど低い」「日本の給料考えてから言って」的な正面からの論破など一層頭に無いでしょう。
同じ事は国内でも言え、地域格差は都道府県別の法定最低賃金も参考になりますが(東京と沖縄で2割程度)、物価はそれ以上に格差があります。一番安いのは農漁業が行われ田舎過ぎもしない地方都市で(人口密度で言えば500~1000人/km2の間だと思います)、人口密度が低すぎない事で薄利多売も可能、人口密度が高すぎない事で地価に多くの金を払わずにも済む。反対に最も高いのは東京麻布のような金持ち外国人が住む地域や、小笠原のような極端な田舎。でもそれらの場所は大部分の日本人にとっては縁がなさすぎて物価差を実感する助けにはなりません。もし日本の地域格差が10倍くらいあったら、個人自身の懐具合には全員がマイノリティ意識を持ち日頃から客観性も伴われると思うので、食べログもグーグルマップも、ここで主さんがとりあげた世間の評価もコスパ重視に傾くだろうし、日本人が他国旅行しても現地の食文化に対する感想として自分の懐具合ばかりを基準にはしなくなると思うのです。
自分は世間にはコスパ中心に評価して欲しいと思ってます。現地の平均収入も考慮されていたら最高です。
・公私混同していないか
皆自分の今の味覚が絶対的であり万人に勝る基準たり得ると錯覚しています。それはエゴと客観性の無さによるものです。誰にでも自分が最も偉いという優越幻想があり、それは心身を維持する必要もあって備わっているので否定すべきでもありませんが、それを肯定しすぎても身を亡ぼす事になります。ある人曰く人の8割は悪でできている。この悪はエゴと言い換えられます。個人的には善人と悪人のエゴの違いは79%~81%間くらいの差しかないと思ってます。エゴ感情は味覚にも強く反映され、おふくろの味が最高という事を忘れがちです。誰でも価値観はほとんど後天的に環境から刷り込まれる。どの国も国民性が偏っているのがその証拠です。中韓を叩くのが大好きなネトウヨは中韓に生まれていれば同じように日本を叩いてただろうし、北海道育ちで濃い醤油味が一番だと言ってる人は沖縄に生まれていたら醤油は甘くなければダメだと言ってるでしょう。30歳の日本人が他国を一週間旅行した場合、人生で食べてきた和食及び和風にアレンジされた洋食の回数は3×365×30=約30000回、一週間で現地料理を食べた回数は約20回、1500:1の比になり、現地料理より和食が1500倍美味しい味覚になっているため、現地で三日目にもなれば「和食が恋しい」帰国すれば「やっぱり和食が一番」などと言ってしまうのです。同じ事は日本にいる他国人も思ってます。でもそれを日本語で日本人に言っても起こられるだけだし、同じ国の出身者同士で彼らの言語で本音を語っても日本人にはバレもしないし理解もされない、彼らの言語がわかる一部の日本人が「彼らの本音はこうだよ」などと日本文化に対するネガティブな意見を伝えたところで非国民扱いされるだけなのでやっぱり実態が広まらない。一方で「海外の反応」的なサイトでは一部の他国人に受けている日本の一部の食材や料理ばかりがまるで全世界の人々は日本のこれが大好きなんだと言わんばかりに過大解釈されるのもやはりナショナリズムに昇華した日本国民一人一人のエゴが根本にあります。たまに他国人が嫌いな食材が自虐的に語られる事はあっても、それはあくまで納豆のようなステレオタイプで日本世間の許容範囲のものに限られている自覚が無く、長粒米が一般的な世界の人々にとって日本の米は不味いどころか中には腹の調子が悪くなる人(アミロペクチンの多さによる)もいる事、イタリア人や中国人は日本の麺料理をレベルが低いと感じている事、タイやミャンマーの山岳民族に言わせれば日本の納豆は中途半端な状態で進化を辞めた原始的な食べ物である事(パンで言えば小麦粉を練っただけで焼きも成形もせずに食べているようなもの)などの本音などまるで頭にありません。20年前ならそれでも仕方ないけど今やネットで世界中の本音がネット翻訳機能を通じて気軽に知り得るのにです。日本世間は他国の日本に対する本音を知りたいのではないし本音を受け止める度量の広さも無いからこそ納豆みたいな手頃な自虐要素を他国人やメディアに掲げさせては否定されて喜んだり、俺ら日本人だけがこの臭さに耐えられるなどと肯定的に捉えたりしています。
ここまで日本叩き的なコメントをしましたがどの国でも同じです。よほどの途上国でない限りはみんな自国の食文化が世界一だと思ってます。理由はやはりおふくろの味が最高≒自国の食文化が最高、その根底には自分の生まれ育った環境を肯定する事でエゴを満たしたいのと、刷り込まれてきた価値観を否定したくない気持ち、そもそも他国の価値観をろくに知りもしない事があります。隣の台湾人も自分たちこそ世界で一番食文化に恵まれていると信じてます。日本人に言わせれば台湾の寿司は脂身が少なく醤油は甘く麺は伸びきってて八角パクチーは臭い、否定したい要素はたくさんあります。細かい事言うと世界三大料理のフランス料理屋も台湾ではほぼ皆無だし、中国移民が多いので熱帯の島という環境にそぐわない高緯度寒冷地の食材と味付けも多く矛盾を抱えています。でも現地人にはそれは矛盾とは感じられないくらいに浸透定着しているし、彼ら自身は異国文化を独自アレンジするのが得意だとも思ってます。一方で自国文化が嫌っている国に真似されると文化の簒奪的に怒りもします。そしてココがヘンだよ的な番組もあり、数か国からの移住者をゲストに呼んで討論してますが、外国人の発言する台湾に対する不満は浅く当たり障りのないものに過ぎず、あくまで台湾世間自身が考えている外国人の台湾に対する不満を台本的に言わされているだけです。日本人レギュラー出演者もいましたが彼は日本人なら台湾のここが絶対に許せないと感じている点を一切言わないどころか、台湾世間の持つステレオタイプな日本人像を演じ続けるだけでした。その事に現地視聴者は気づいてません。日本のココがヘンだよも日本人視聴者は外国人出演者が本音を言い切れていない事、どんな本音を持っているのかを気付いてないのです。本音をもしテレビで言ってしまったら次の日から日本の街を歩けなくなる、いつ石なり卵を投げつけられるかわからない、仕事も減る。誰だって相手に対する本音なんてよほど親しい間柄でなきゃ言えません。家族夫婦だって言えない事はたくさんあるでしょう。「海外の反応」は他国人のリップサービス的な日本賛美を読者にオナニー的に真に受けさせて視聴数稼いでるだけです。和食に対する感想もその代表格です。例えば先に挙げた台湾人が大嫌いな日本の食べ物のワースト3は、QPマヨネーズ、みたらし、納豆でしょう。日本人も台湾のマヨネーズは甘いと大不評ですが、という事は彼らだって同じ幅で日本のそれを不味いと感じている筈なのに日本世間はそれに気づきません。どこそこの国の食べ物は全部不味かったと言う場合、現地人も日本の食べ物は悉く不味く感じている可能性が高いのです。なのに日本のラーメンが台湾で大人気だとか都合の良い事ばかりが語られ、QPマヨネーズがいかに嫌われているかは全く知られません。ラーンメは世界で人気になりましたがそのほとんどはとんこつ味であり、醤油味噌が不人気なのは日本人にしか合わない味覚だからです。味噌醤油の発祥であろう中国ですら現地のそれは日本のとは大きく味が違うので、彼らにさえ醤油や味噌のラーメンは不人気です。日本で中国の醤油膏や香辛料の強い豆板醤がいかに不人気かを考えれば理解できますが、そもそも日本世間は中国の醤油がどんな味かすら知らず、という事は(さほど高い物でない以上は)全く普及しないほど美味しく感じられないとも言えるわけです。味千ラーメンは創業者が台湾人だからこそ中国人に合う味覚のラーメンを作れたのです。昔の日本人創業者は日本の味を押し付ける事ばかり考えてしまいがちです。
ここまで国家間の例を挙げましたが個人間でも同じです。「好き」「嫌い」はあくまで個人の感情なので言ってもいいし好き嫌いが無くてもいけません。もし無かったら事実上味覚を持たない事になります。でも「美味しい」「不味い」と表現したがる人はほとんどの場合個人の感想をまるで絶対的論理的であり万人共通かのように他人にその感覚を押し付けたがっています。食べ物じゃなくて人物評だったらどうでしょう? 「私はあのタレント好き」は構いません。「あの俳優は立派だ」と言ったら信者で何でも肯定的しなきゃいけなくなってるみたいだし「あの歌手は下手だ」と言ったらまるで絶対的音痴だと言ってるかのようです。論理的に肯定否定したいならせめてその程度を示すのが理想です。誰よりは上だ、この仕事をするには力不足だ等。或いは一対一で好き嫌いを語る際には旨い不味いと主観で話してもいいけど、不特定多数に向けて発言する際には漠然とした論理風表現は良くないと感じます。
味覚や体質は住む環境で変わります。食べた回数が多い物を好きだと感じ、少ない食べ物を不味く感じるようにできています。それは適応力があるという事なので肯定して良い部分ですが、それに対して客観性を持てないのは肯定ばかりしてはいられません。他の五感も、服や建築やペットや乗り物も同じですね。鉄道の無い国には鉄オタは少ないです。また体質も気候土壌に合わせて変わります。寒冷地から熱帯に移住したら水分の多い食べ物が口に合うようになり、コクのある重いものは嫌いになります。新潟人が愛知や神戸に引っ越して20年もしたら地元の日本酒は重く感じられてるでしょう。農作物の味は土壌によって違い、居住地域付近で採れたものが最も安く流通しやすいためにそれを食べる頻度も高まり、自ずと近所の作物の味覚が美味しいとも刷り込まれます。日本に30年住んだら他国にもどこか一か所に30年住まないと両国に対する公平な舌は作り上げられません。なのに多くの人はたった数日間、一週間の旅行で口にした僅かな経験でその国の食文化の全てを語りたがります。どこそこの料理は不味かった、やっぱり和食が世界一だとばかり言ってる人は、自分にはあなたはそれだけ味覚も心も日本に偏ったままで全然客観性持ててないんだねって風にしか聞こえません。先にも書いたようにもし物価の安い国の人が日本に来て日本の飲食物を悉く高い不味いとディスってても、やはり同じようにあなたは何でも母国目線でしか物事を見られなくて他国で何も学ぶ気が無いんですねと映ります。あなたが母国で過ごしたのと同じ年数を日本で働いて食べてから言いなよと。全肯定されても困るけど(染まりやすい洗脳されやすいとだという事になります)10年住んだらたぶん少なくとも日本の食べ物の1/3は好きになってる筈です。
そして味覚や価値観は年齢でも変わります。何も変わらない人は成長してない証拠です。退化ならまだいい、変化しないのは死んだも同然です。みんな子どもの頃は甘い菓子が好き、歳とると苦い物が好きになる。生まれ育った国地域を一切動いてない人だって時間的には動きがあり、年齢によって好き嫌いは変化するのに、今の自分の味覚ばかりが絶対的だと言い張りたがる人が多いのは残念です。10年前ならたぶんこの味好きになったけど今は無理だな的なコメントが多くていいのにその手のはほとんど見た事ありません。皆自分の変化に無頓着です。自身の変化にさえ気づけない人が他人の価値観の多様性や各国地域の環境からの刷り込みを理解できる筈もありません。
・国民性を把握しているか
ポジテイブな集団は相手を甘く高評価し、ネガティブな集団は相手に厳しく低評価します。他べログは日本国内の店しか見られませんが度々例として挙げているグーグルマップでは世界中の全てのジャンルの物事の評価を見られます。グーグルマップでの日本の飲食店での評価は食べログよりやや甘く、食べログで3.5点でまず満足できるだろうという店はグーグルマップでは4点はつけられている事が多いです。これが自他に甘い国、ポジティブな国だと平均が3点ではなく4点くらいの事もあり、その場合は4.5点はないと期待できません。それを日本人が真に受けて自分たちの感覚と同じままで行くとがっかりする事になり、グーグルマップなんか信用できない等と自身の主観を益々絶対視する材料にしてしまいます。信用できないのはその人の物事の無知さです。どの国でもどのジャンルでも3点を基準に考えろなんて気まりはありません。日本人のグーグルマップの飲食店評価は食べログに比べやや甘めであり、中にはどの店にもケチつけないといられないクレーマー体質な人が目につくのに比べ、例えば先に挙げた台湾の飲食的はやはり甘くポジティブな国民性なので平均点は4くらいです。また同情しやすい点もあるために、100円のカップ麺の味しか出せていなくてもそれを田舎の老婆が1人でやっている店で80円で売ってたらまず4.5はつき、その先の5点までの0.1点刻みの差に大きな意味が含まれる事になります。店内で犬か猫でも飼ってたら猶更高得点です。日本でなら店が汚いとかゴキブリ出たから二度と行かないとかペットを店内で買うなんて飲食店としてどうなの現地保健所は何やってんのとかあんな不味い物わざわざ外で食べるくらいなら200円出してまともなカップ麺家で食うわとか、発言者自身のネガティブさを通しての顕示欲を満たす場になり、少なくとも平均評価が4点を上回る事はないでしょう。
日本世間の日本の店に対する評価はややネガティブで二極的の性格を感じます。店に甘い態度を見せるのはカッコ悪いとか、自分が無能だから相手を上に見てしまうって思われたくないかのような虚勢を張りたがる心理。極端に言えば安易に高評価したら負け的な面ですね。一方でやはり日頃心満たされている人は容易に物事を否定したりしない、特に不満点がなければ満点を上げたがる。どちらも自分にとって理想的とは感じません。多くの評価者は店を評価しているのではなく、店を鏡にして自分はこういう人ですよと存在感をアピールしたがっているだけですよね。自分の理想は客観性です。それには広い価値観、広い味覚、多くの視点を持ってないといけない。例えば例に貼られている辛坊さんのコメントに「コシがなくて」とあるけど、コシの有無とそれがイマイチかどうかは個人の好みです。コシがある事を嫌う人も集団もいます。香川のコシの強さを売りにしてるうどん屋のうどんはほとんどの日本人には顎が疲れるとして敬遠されるでしょう。コシの強弱加減に世間や個人の好みの有無があるだけで、コシはあればあるほど良い訳じゃない。日本では居酒屋で生ビールに泡がなかったら客は怒るだろうけど、泡が嫌いで氷が入ってなきゃ怒る習慣の国だってあります。業界人なら「コシがないのは自分の好みではなかったけど」という表現をして欲しかった。彼は自分よりも遥かに高学歴だし多くの国も旅行してる癖に客観性はあまり持てていないのにはがっかりです。イタリアでも北部はコシの強いパスタ、温暖な南部は柔らかいパスタです。先にも書いた台湾の麺も日本に比べたら茹ですぎなくらいに柔らかく、それは彼らが麺料理を理解してないのではなく彼らの味覚に合わせてそうしてるだけです。本来コシが強い事で知られるジャンルや店でコシが無かったらそれは咎めてもいいけど、コシが無い事そのものには何の罪も無いし、地域やジャンル全体でコシがないならそれを否定する事は地域否定にもなり得、それは最終的には自身への客観性と寛容さの無さを世間に晒すブーメランにしかなりません。日本の蕎麦は量が少なめでそれだけで腹いっぱいになる事は少ないけど、それは蕎麦が元々値段も安く量も少なく時間もかけず手軽に食べられるおやつであり、大量に出すべきものではないという背景があります。それを知らない人は蕎麦はなんであんなに量が少ないんだと一方的に叩き陰で笑われる事になります。コスパが悪い店なら勿論非難しても構いません。
半島というのは交通の大動脈にはなり得ないために余所者にはあまり縁が無い所です。静岡愛知の物事は関東人と関西人によって知られても尾鷲や伊勢志摩の事は全国にはほとんど知られません。現地の文化も余所者との最初の一度の接触が不首尾に終わると全否定され、好印象なら反対に全肯定と二極的に語られがちです。例に挙げてる人の中に五回食べてピンキリだったという人がいるけど、少なくともあのくらい回数を重ねた上で語るのが理想です。麺類に興味が強くて個人でよく調べた上で1人で行った店ならそうそうハズレも無いし、自分の意思でその店を選び行ったという自己肯定感なり愛着も加味されて高評価になりやすいでしょう。嫌々家族に団体バスツアーに連れていかれて、一切が受け身であり、頭の中は損得勘定で一杯な状態で、いかに大口団体をスピーディに捌くかに重点を置いた店で食べても高評価にはなり難いどころかろくに記憶にも残らないでしょう。そしてそれらどちらか一方ばかりがまるで現地の全てかのように評価されているのが現状です。同じジャンルの物でもピンキリの幅は大きい事もあり、自尊心の強い人、人生経験の少ない人ほどその一度で全てを決めつける傾向が強いです。