冷蔵庫に常備しておくと、あと1品という時に便利なハム。
長く保存できるからとまとめて買って、ふと気づいたら賞味期限が過ぎていた!ということ一度はあるのではないでしょうか?
ハムの包装はパック状態なので、期限が切れても食べて大丈夫なのかなと思ってもやっぱり怖い気もしますよね。
しかも未開封ではなく開封してしまってたらどうなんでしょう?
それにハムの種類や製法もいろいろなので気になりますよね。
今回は種類別ハムの開封した後と未開封の状態で何日ぐらい保存できるのか?
賞味期限が過ぎたハムだけど、おいしく調理する方法をご紹介します。
目次
ハムの賞味期限はいつまで?開封種類や日数の違い
期限を過ぎたら食べられない消費期限とは違い、長期間保存できるハムやベーコンなどの食品には賞味期限が表示されます。
賞味期限は未開封の状態であればその期限まで「おいしく食べられる」ことを保証するということ。
さらに、メーカーは期限に余裕をもたせて明記しているので、未開封の状態なら期限を過ぎてから約1.1倍~1.5倍までは食べることができると言われています。
例えば、賞味期限30日のハムでは、3日~10日過ぎまで食べられる計算になるわけです。
ハムは「加熱食肉製品」で日持ちする食べ物ですが、使う部位ごとの特徴にあった製法で作られるので、賞味期限はそれぞれ違います。
ここでは、ハムの種類と賞味期限、期限切れからの目安となる日数などをまとめました。
➀ロースハム(ブロックタイプ)
《賞味期限:約60日》
ギフトセットなどでよく見かける大きなかたまりのハムです。
豚のロイン部を材料にした(loin ham)ロースハムは、胸から腰にかけた背肉で、塩漬けから形をつくり、燻製させ再び蒸煮殺菌したもので賞味期限が長いのが特徴です。
赤身と脂のバランスが良く、しっとりとした柔らかさが人気で、日本特有なものです。
本来のハムはモモ肉を使用したものがポピュラーですが、日本では柔らかいロースを使用したロースハムのほうが生産量も多く、モモ肉の6倍以上といわれています。
ブロックハムは繊維に直角に切ることで柔らかい食感が楽しめます。
開封後は、切り口にオリーブオイルやお酢で拭いてから空気に触れないよう密封することで日持ちします。
また、お酢の殺菌効果も期待できますよ。
賞味期限が切れてしまっても、真空パックで適切な保存をされているのなら1週間~10日は大丈夫です。
②ロースハムスライス(スーパーで加工販売)
《賞味期限:14日》
スーパーで買えるパック詰めされたハムは、14日と賞味期限が短いのです。
なぜなら店内でブロックをスライスし、パック詰めするときに空気にさらされ、酸化が進み日持ちが悪くなります。
購入後は、4℃以下で保存した場合でもおよそ10日程ですので、 開封後は2~3日以内に早めに使い切るほうが良いでしょう
③ボンレスハム(ブロック)
《賞味期限:45日》
日本以外、特に欧米では本来のハムといえば豚モモのかたまり肉を加工したものを指します。
骨が付いたものは(regular ham)、骨を外したものを骨(bone)+無し(less)でボンレス(boneless)と呼ばれています。
赤身の割合が多く、凝縮された旨味がありながらもあっさりとした食感が特徴です。
ボンレスハムも開封後はオリーブオイルを切り口に塗っておくと雑菌防止と乾燥も防ぐことができるので、ぜひお試しを。
未開封なら期限が過ぎてから冷蔵保存で10日程度は食べられます。
さらに冷凍しておけば、3か月ほど延ばせます。
食べきれないと分かっている場合は、早めに冷凍保存をしましょう。
④ショルダーハム
《賞味期限:20日~25日》
ショルダーという名のとおり、豚の肩肉や肩ロースを原材料に使用し塩漬け・燻製させたもの。
筋肉質な部位で脂が少ないので、赤身の旨味をしっかりと味わうことができます。
ショルダーハムは、ロースハムより賞味期限が短く、薄くスライスしたものはさらに短くなります。
開封後は、ラップで密封してからジップロックなどに入れ、空気を抜いた真空状態にしておくと長持ちするので保存の時にはお試しください。
⑤生ハムスライス
《賞味期限:3~6か月》
生ハムは「非加熱食肉製品」で、殺菌や加熱処理をしていないハムです。
しかし、塩分濃度を高くし乾燥させて含水率を減らすことで、細菌の繁殖を抑えた長期保存食です。
賞味期限はとても長く、低温で管理していて未開封なら6か月以上保存もできます。
生ハムは乾燥しやすいので、開封後は小分けして空気を抜くようにラップしてから3日~7日を目安に使い切るようにしましょう。
生ハムは塩気が強いので、果物のメロンや梨、キウイフルーツ、マンゴーなどと一緒に摂ることで果物に含むカリウムが体内の塩分を排出できるのでおすすめです。
気になる生ハムの塩分を減らすには?
⇒生ハムの塩分を抜くには?ベーコンやハムの減塩の仕方と美味しい食べ方
ハムを長期保存させたいならおすすめは「冷凍」
どうしても使い切れないときは「冷凍」をおすすめします。
できれば急速に冷凍をすることで、解凍で出るドリップを抑えることができるので、風味や食感を保つことができますよ。
ハムは一枚ずつ空気を抜くようにラップして、アルミのトレイに乗せて冷凍庫へ入れます。
これで1か月くらい保存ができますので、少しだけ使う時にも便利です。
解凍する時は、冷蔵庫に移し替えて自然解凍します。
ただ、解凍しすぎるとドリップが出て美味しくなくなるので、半解凍ぐらいで調理することをおすすめします。
生姜も冷凍すると長持ちしますが、本当にいいのかな?
⇒生姜を冷凍すると栄養と効能は落ちる?最適な保存方法!
賞味期限が切れた場合でも美味しくハムを調理しよう!
消費に困ったハムはスープやチャーハンなど休日のお昼のメニューにも使えるので重宝します。
ですが、いつも同じメニューでは飽きてしまいますよね。
賞味期限が切れても、または大量にハムがある場合の美味しく消費出来る方法をご紹介します!
賞味期限が切れて2日~3日のハムの活用法
冷蔵4℃以下で保管していた時は、まだそのままで食べられるでしょう。
- サラダ
- チーズと一緒に巻いておつまみ風
- スライスした玉ねぎとマリネする
- お弁当用の厚焼き玉子に混ぜて冷凍
- 刻んでキッシュの具
未開封の賞味期限切れ2日~3日なら、いつものように使っても大丈夫でしょう。
賞味期限が切れて3日~7日のハムの活用法
ハムの色、匂いなどを確認して、大丈夫そうなら加熱して食べましょう。
- 厚切りハムならパイナップル(缶詰め)を利用して一緒にソテー
- カレー粉でジャガイモと一緒に炒めたりすると、風味が落ちたハムもおいしくいただけます。
未開封のハムが賞味期限切れして10日前後の活用法
未開封の状態で低温管理していた場合は、開封してみて異変がなさそうならしっかり中まで火が通る調理法がおすすめです。
- ハムカツ
- オーブン料理
- グラタン
- カレーやシチューの具材
しっかり中まで火を通して食べることを推奨します。
長持ちするハムですが、賞味期限が明記されている以上は、期限を過ぎても食べたい場合は自己判断に頼るしかありませ。
少しでもおかしいなと感じたらやめておきましょう!
こんな状態は危険!食べてはいけないハムの状態
いつまで食べられるのかは、カビや腐っていたり見た目に劣化がない限りは、判断するのはむずかしいものです。
賞味期限内であっても安心はできません。
未開封でも4~10℃以下(種類によって変わります)で保存しなければハムは劣化しますし、開封後は空気中の雑菌に触れますので急激に腐敗してしまいます。
ハムが変質するとこのような見た目や臭いの変化が起こります。
- ハムを触って弾力がない
- 水がでている
- ぬめりがあって臭いもくさい
- 白く白濁している
- 変色している
- 味やにおいが酸っぱい
賞味期限を過ぎたら、まず触ってみて、ねばりや匂いがあるときは傷んでいる証拠ですので食べずに処分しましょう。
まとめ
ハムは、賞味期限が切れてからも意外と長くおいしく食べられます。
長く日持ちさせるポイントは、
- 空気に触れさせないことと
- 包丁や手の雑菌が付かないように清潔にする
- 冷凍する時は「急速冷凍」
- 冷蔵庫のチルド室などで保管すればさらに日持ちがします
賞味期限が切れても未開封であれば、すぐに品質が落ちるわけではありません。
もし、手元に賞味期限が切れたハムがありましたら、食べられる可能性もあるので、捨てる前に開封してみてください。
このじゃがいもは腐っている?見た目で判断するポイント
⇒じゃがいもが柔らかくなったら腐っている?食べられない?判断の仕方