ラヴィです!
お吸い物はシンプルな調理法だけに
美味しいだしが決め手になりますよね。
味噌汁もだしが違うだけで
一味も二味も違うものになります。
ならせっかくだから自分でだしをとろう、
と挑戦したのに出来上がったものは
苦かったり魚臭かったりと散々なもの。
これってどうして~~~!??
今回は、
だしが苦くなる・えぐみや魚臭い理由、
美味しいだしをとるコツなどご紹介します。
目次
だしが苦くなる、えぐみが出たり魚臭くなる理由
せっかく昆布やかつお節を使って
一からだしをとったのに、
出来上がったものが苦かったり
えぐみがあり魚臭いような
生臭い仕上がりになってしまうと
とても残念ですよね。
だしが苦くなってしまう原因をまとめてみました。
煮込み過ぎた
だしをとるために必要な食材は
かつお節・昆布・いりこ(煮干し)・あご
など多くは海産物系動物性の素材が多いため
特に1番だしをとる時は”火加減”や”温度”
また”時間”がとても重要になります。
例えば昆布、
よく料理本に書いてあるのは
「沸騰直前に昆布を取り出す」
とありますよね。
これは70℃を超えると
昆布のアルギン酸が溶け出すため。
アルギン酸は食物繊維で
昆布のヌルヌルしたぬめり成分なんです。
でも美味しいだし、となると
残念ながら雑味の原因ともなってしまいます。
ぬめりによって風味が損なわれてしまうのです。
ですので沸騰する前に、
出来れば70度以前で昆布は引き上げましょう!
同じくいりこだしも60~70度以下で
引きあげる方が澄んだ味わいになります。
またいりこだしをとる際は
下処理としていりこの頭とはらわたを取り除きます。
面倒な作業なのですが、この部分を残したまま
だしをひくと苦味やえぐみが出てしまい
さらに魚の生臭さも出て雑味の多いだしになってしまいます。
煮干しはカルシウムも豊富なので
おやつにおつまみに毎日摂りたいもの。
でも食べ過ぎた場合は?
⇒煮干しの食べ過ぎは痛風・尿管結石に?栄養価や過剰摂取について
もう面倒臭い!
そんな方は水出しをおすすめします。
昆布やいりこだしなど、水出しで
簡単に美味しいだしがとれますよ。
詳しくは後述で。
そしてかつお節。
長く煮出した方がうま味も沢山出るのでは?
実はこれも苦味や酸味を出す原因です。
かつお節のうまみ成分は
イノシン酸とヒスチジンですが
これらは高温のお湯に溶け出しやすいのですが
グラグラ煮立たせてしまうと
だしが濁ったり香りも飛んでしまいます。
さらには苦味や酸味・えぐみも出てしまうのです。
かつお節は長くても1分加熱するだけで十分ですよ。
魚の臭み取りならこの方法!
⇒魚の臭み取りならこの方法!簡単に生臭さを消す方法
量が多過ぎた
だしを濃くしたい。
だから昆布やかつお節を多く入れよう!
というのも実は間違いなんです。
だしとなる素材を倍にしたからといって
旨みも倍々になるわけではありません。
うま味成分が水に出る量に限界があるのです。
それを超えると苦味や雑味が増してしまう元に。
通常は
昆布は水に対して1割程度の重さ、
かつお節なら水の重量の2~4%が適量ですよ!
昆布を沢山食べたら塩分が気になる?
そんな方にはこちらの記事がおススメ。
⇒昆布の食べ過ぎは塩分摂り過ぎ?だし昆布なら?だし昆布の塩分量
濾したダシガラを絞らない
だしをとる時の仕上げは濾す作業。
でもこのダシガラに水分が沢山残ってて
ちょっと勿体無いなぁ・・・
ギュッと絞ってしまってる方、コレ絶対ダメ!!
だしが苦くえぐみが出てしまうのは
雑味が余分に出てしまっている状態なんです。
ダシガラに力を加えると
余計なものまで濾されてしまいます。
自然に濾された液体のみを出汁として使いましょう♪
あくを取る
だしをとる際は短時間で
グツグツと沸騰もさせないので
大量ではありませんが鍋肌に
泡のような茶色のアクが出ます。
このアクも丁寧に取った方が澄んだ出汁になりますよ。
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美味しいだしをとるポイント
美味しいだしをとるためには
上記でお伝えした
- 煮過ぎない
- 適量の昆布やかつお節を使う
- ダシガラを絞らない
- あくを取る
これらはとても重要なポイントです!
さらに
「鍋に蓋をしない」
これは魚臭さを閉じ込めないため。
「濾すときには、さらしやキッチンペーパーを使う」
家庭用では金ザルだけでも十分ですが
さらし木綿など目の細かいもので濾すと
細かなかつお節などダシガラを
綺麗に取り除き澄んだ出汁になりますよ。
ウチでは使わなくなったコーヒーフィルターに
紙のフィルターを取り付けて濾してますよ。
「うま味の相乗効果を利用する」
代表的なうま味物質は
・グルタミン酸:昆布、トマト・ねぎなどの野菜、チーズなど
・イノシン酸:かつお節、煮干し、肉類など
・グアニル酸:干し椎茸、海苔、乾燥ポルチーニなど
この3種ですが、これらを
グルタミン酸 × イノシン酸
グルタミン酸 × グアニル酸
このように組み合わせると
うま味が飛躍的に強く感じられます。
これは科学的にも証明され、
「うま味の相乗効果」といいます。
例えば味噌汁でも
ただのかつおだしの味噌汁より
かつおだしと昆布だしの方が
より旨味を感じられます。
また冬に食べたくなる鍋は
昆布だし(グルタミン酸)に、鶏肉(イノシン酸)
白菜やねぎなどの野菜(グルタミン酸)、
さらにはキノコ類(グアニル酸)を加えられ
旨味の宝庫な調理法なんです。
美味しいだしをとった後は、
まだ栄養たくさんのダシガラを
美味しく活用しちゃいましょう☆
⇒だしを取った後の昆布の保存方法は?栄養満点の美味しい活用方法
簡単水出し
しかし美味しく出汁をとりたいけど
やっぱり面倒という方には
「水出し」で簡単に出汁を取りましょう♪
【昆布】
夏場:2~3時間
冬場または冷蔵庫:5~12時間
【いりこ】
夏場:約2〜3時間
冬場または冷蔵庫:4〜12時間
【かつお節】
夏場:2~3時間
冬場または冷蔵庫5~16時間
単品でそれぞれのだしを取って
調理法に合わせるのも良いですが、
数種を合わせて水出しで取り、
自分の好みのだしの味噌汁や
煮物など幅広く使うのもおすすめですよ。
この水出しは冷蔵庫で2~3日しか
保存できないので早めに使い切るようにしましょう。
旨味成分を水に溶け出させる
化学反応を利用したものなので時間がかかります。
しかし水出しでも長く浸しすぎると、
出汁が濁り雑味も出るので注意してくださいね。
とはいえ苦味やえぐみが悪いばかりのものではありません。
使う用途によっては大切な味の1つです。
例えばラーメンや鍋など、しっかりした味にしたい時は
素材のクセやえぐみも必要なうまみになりますしね。
ちょっとした臭みをとるのに万能な「しょうが」
健康にも冷え性にもおススメです。
⇒【簡単】冷え性、ダイエットにジンジャーペーストで代謝向上!
まとめ
美味しいだしをとるには
やっぱり少しの手間をかけないといけないですね。
しかしその手間に十分に見合うような
美味しい料理が出来るので
化学調味料やダシ風味では味わえない
本物の旨味を食卓にあげたいですね。
だしを取るのは面倒臭い。
そんな方には水に入れておくだけの
「水出し」をおススメします。
ポットに水と昆布やかつお節を入れ
冷蔵庫で一晩置いておくだけで出来ますよ。